miyumiyuのかけら

自称ベテラン主婦の恥しらずな日常のかけらを並べます

中毒死

母を見ていると、教育の大切さ、勉強の必要性をつくづく感じる。

 

いい点をとるとか、学歴は関係ない。ニュースや雑誌をみるだけでもいい。常識を身に着けるだけで良い。

それすら、母にはない。

その為に母は子供を殺しかけた。無知のせいで。

幼い頃、母は時々練炭で料理をしていた。ガスがあるのに。使いやすかったのか、理由はわからない。

 

客がくるので、ごちそうする為に練炭で夕飯を作っていた。

父と兄と私は2階にいた。頭痛と吐き気が襲ってきて、1階に降り、母に気分が悪いと伝えた。兄も同じことを言っていた。

 

母は笑って、窓をあけて息をすったらなおるよと言った。

 

2階に戻ったあと、すぐに気を失った。兄も一緒に。

 

意識が戻った時、病院に寝かされていた。1酸化中毒だった。痙攣をおこした私を見て父が事態を把握し、応急処置とすぐに病院で処置したから死なずにすんだ。

母は家中の窓を閉め切り、換気をいっさいせず、練炭をたいていた。

自殺行為である。子供が先に倒れなければ、気が付かず、両親とも死んでいたかもしれない。

 

換気が必要だという知識の無い母のせいだった。虫が飛んでこないように、わざわざ窓を閉めて回っていたのだ。

 

意識が戻ったあとの苦しみは、死んだ方がましと思う位の苦しさだった。のたうち回り、吐き続けた。

 

帰宅し、兄と2人並んで寝かされた。苦しんでいる子供の横で、笑顔でお客さんと食事をしている母を恨めしく感じた。私はまだ5歳位だったと思う。

 

会話が聞こえ、よく覚えている。

お客さんは、私たちを気にして、居心地悪そうに「子供さん達のお世話をしてください。私たちは今日は帰りますから、申し訳ないです。」と何度も声にしていた。

母はにこにこして、「たいしたことないんですよ。ぜんぜん気にせずゆっくりしてくださいね。」と、子供が死んだかもしれない練炭での料理をやめることもせず、作り続けてだしていた。

 

すぐ横で吐いて、うんうんうなっている子供を笑顔で放置する。自分の失敗とわかっていても全く心を痛めていない、心配そうに私の様子をみにくることもなかった。

兄の方が症状がひどかったのか、兄の心配ばかりしていた。私は大丈夫だと放置されていた。

それを見て、自分より兄がかわいそうなんだと思い、苦しいのを我慢して、私も兄の心配をしていた。子供だから親の言うことは正しいと思うものだ。

 

母は全く事の重大さをわかっていないし、反省もしていなかった。むしろ笑い話のネタにしていた。父から叱られたはずなのに、不可解だった。

 

父がいなかったら、確実に死んでいた。

 

父はよく事態をわかっているから、その恐怖で母を叱るレベルを超えて、話題にもしないで、早く忘れようとしたかもしれない。子供を殺したかもしれない親の責任感から。

 

私が、痙攣をおこしてなければ、気が付かず放置したかもと言っただけで、あとからその話題はしなくなった。

 自己愛君のすることは、似ている。夫も同じような子供を危険にさらすことをするし、反省もしない。知識があるはずの夫の方が、悪質だと思う。

 

ファムズベビー

 

 

ブラニカ